君の隣で夢みた未来
早く放課後にならないかな。


授業が始まっても、あたしはノートを取りながら渡り廊下を眺める。


今日は先輩いないな…。


当たり前か。


受験生だもんね。


今の時期にサボってちゃダメだもんね。


あたしは早く時間が過ぎないか時計に念を送ったけれど、集中していない時こそ時間が遅く感じるということを痛感した。


まだ、3分も経っていない。


小さな溜息しか出ない。



早く早く。


早く先輩に会いたい。


話なんかしなくていい。


ただ、勉強をしている先輩の隣に居るだけでもいい。



先輩の隣の隣の椅子に座ってるだけでもいい。


早く、早く…。


会いたいです。



< 285 / 496 >

この作品をシェア

pagetop