君の隣で夢みた未来
コンビニを出てすぐに束になっている男たちに声をかけられた。


私はそれを何事もなかったように振り切り、再び圭介と実子を目指して走った。


なんで、今日ヒールを履いてきてしまったんだろう。


少しだけ後悔した。



息を切らして戻ったら、そこには実子の姿はなかった。


なんだか申し訳なさそうにうなだれる圭介しかいなかった。



「あ…れ?…実子は?」



私は上がった息を落ち着けようとしたが、久々に走ったせいかなかなか元には戻らなかった。



「…なんか、一人で大丈夫って言って帰った」



そういう圭介に私は呆れたように言う。



「この時間に一人で帰したの?」


「だって…なんか…」



口ごもる圭介。



「なんかって?」


「よくわからないけど、なんか怒ってたっぽい」


「はぁ?」



私の思考回路は停止寸前だった。


なんで?


なんで怒るの?


実子、もしかして圭介の事…。



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