君の隣で夢みた未来
ベンチに二人で肩を並べて、同じ飲み物を飲み、同じように笑う。


青空と白い雲の中にあたしと先輩の笑い声が吸い込まれる。



「夏のコーラってなんで美味しいんだろうね?」



少しだけ汗をかいた缶を見つめ先輩が言う。


あたしは考えながら自分のコーラを口に流し込む。


口の中で弾ける炭酸が気持ちがいい。



「…ラムネも美味しいですよね」


「あー。夏って感じだな」


「特にお祭りとかで売ってるやつとか」


「言えてる」



先輩は口笛を吹きながら、また空を見上げる。


その姿はとても綺麗だったけど、でも少しだけ寂しくも感じた。


少しはあたしの方も見てほしいな…。


空を仰ぎ見る先輩は、何を想っているの?


何を考えているんだろう…―。



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