君の隣で夢みた未来
その声が聞こえて、私は心底安心した。


助けを求めるような圭介の声に安心してしまったのだ。



『つんちゃん…』


「なぁに?」


『今から、会えますか…』



今にも泣いてしまいそうな圭介の声。


そんな声を聞いてしまったら突き放すことなんて出来なかった。


私にはそんなことは出来ない。



「いいよ。今から行くね」



私は、そう言って電話を切った。


エンジンを切っていた車のキーを捻ってアクセルを踏む。


方向転換をして、圭介の家へと目指した。



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