君の隣で夢みた未来
たくさんのヘッドライトや申し訳なさそうに光るネオンをかき分けて、車を走らせる。


圭介の悲しい顔なんて見たくない。


圭介の泣きそうな声なんて聞きたくない。


私が居ることで、圭介に笑顔が戻るなら、私はいつでも圭介の元へと飛んでいく。


いつか、翔に言われた言葉が脳裏によぎる。



恋じゃないよね…?


この気持ちは違うよね…?



私の心の中に広がる不安はじわじわと広がっていった。



ほどなくして、圭介の家の前に着いた。


私は圭介にワンコールだけした。


‘着いたよ’の合図。



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