君の隣で夢みた未来
その言葉に圭介は大きな溜め息をついた。


その溜め息にはどんな意味があるのだろう?


気になったけど、聞けなかった。


左の肩に愛しい重みがかかる。


圭介が私の肩に頭を乗せたのだ。


そして、こんな事を言った。



「俺、つんちゃんの事…もっと前に好きになってたら何か変わったかな?」


「…。」


「俺が、つんちゃんの事好きになってたら、つんちゃんも俺の事好きになってくれた?」


「さぁ…ね」



今の私の鼓動が圭介に聞こえていないことを願うばかりだ。


とくとくと少しずつ早くなる鼓動。


圭介が私を好きになっていたら…?


私が圭介を好きだったら…?


もしかしたら、今とは違う未来があったの?



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