君の隣で夢みた未来
翔の姿が見えて、私は小走りで翔の近くへ向かう。


「翔ちゃん!」


彼は煙草を咥えたまま片手を上げる。



「思ったより早かったな」


「ごめんね。待たせて」



彼は「いや、大丈夫」と言って首を左右に振った。



「どこ行く?お腹空いてる?」


「まぁ…飯食えて、軽く飲めるところ行こうか」



彼の提案に私は頷いた。


駅前を歩き、小さな焼き鳥屋さんがあったから、そこに吸い込まれるように入って行った。


扉を開けると威勢のいい声が飛んできて少しだけ驚いた。



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