君の隣で夢みた未来
…懐かしい。


そうだった。


最初はそんなやり取りばっかりしてたんだよな。


色々な思い出の引き出しを開ける。


思わず笑みが零れる。


ここにいると当たり前のように、この学校で過ごした毎日を思い出す。


最後の1年は殆どの時間を圭介と過ごした気がした。


それだけ、圭介とは色々な事を話したし、色々な表情を見て、私も見せた。



いつしか気付いた。


圭介は居心地がいい。


男とか女とか関係なくて居心地がいい。


空気があうのだろう。



一緒にいすぎて変な噂が流れたっけ。



【1年の安西圭介と3年の美咲つぐみが付き合ってるらしい】



この噂が流れたとき、私と圭介は笑った。


爆笑のレベルの笑いだった。




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