君の隣で夢みた未来
何通かメッセージのやり取りをし、気が付いたら返事が来なくなっていた。


職員室だって言ってたから、きっと自由に携帯を弄れなくなってしまったのだろう。


あの人…美咲さんが来てるという事は、きっと、あそこには絶対行くだろう。


彼女の大好きな場所。


音楽室…―。


美咲さんのピアノが好きだった。


大人たちには反抗しかしていなかった美咲さん。


普通ならピアノなんて弾きそうもないのに、サラリと弾いてしまう姿が好きだった。


ピアノに向かう美咲さんを見られるだろうか?


密かに期待していた。


3時間目が終わるまで、あと10分。


それまではゆっくりしていよう。


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