君の隣で夢みた未来
「もし美咲さんと付き合ってたら、あのウワサが本当だって事だよね!」


「ウワサ?」


「ほら…彼女がいるらしいってさ」


「あー…」


「付き合ってて欲しいなぁ~。美男美女だし」



無事に見付かった定期を自動改札機に通して、そこをすり抜ける。


駅のホームであたしたちの話題は、まだ美咲さんと先輩の話だった。



「あー、今日はいい日だったねー」



花月が「くぅ」っと声を出しながら大きく伸びをした。


今日一日で色々な出会いがあった気がした。


美咲さんと出会って、先輩とも出会えて。


明日からは、また眺めるだけなのかな。


話、かけてもいいのかな?


忘れられちゃわないかな。


また、会いたいな。


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