聖女に求婚!?~天使vs悪魔~
彼が私の顔に息を吹きかけた。
すると、段々と身体の重みが軽くなり
全身の痺れはあるものの、呼吸がだいぶ楽に。
何!?………何をしたの?
私は一体どうなるの!?
意識が薄れゆく中で唇を噛みしめ、
指先に爪を突き立て、僅かな痛みで
微かな意識を必死に繋ぎとめる。
―――――――ダメ!!ここで諦めちゃ。
口を開けなければいいだけよ!!
魔酒さえ飲まなければ……。
心の中でそう唱えながら、
唇を真一文字に結んだ。
「おいっ、莉胡。そんなに力まなくてもいいだろ」
「………」
「力むとお前が辛いだけだ」
「!?」
「すぐに気持ち良くしてやる」
「んっ!!!???」
「おっと、ジッとしてればすぐに済むから」
ニヤッと恐ろしい笑みを浮かべて。