聖女に求婚!?~天使vs悪魔~
「聖女なだけあって、白い肌が美しい。アイツには贅沢すぎる」
「………」
……………怖い。
獲物を捕らえる猛獣のように。
どうしよう……私はどうしたらいいの?
『奴の元へ行けば…俺も君も最後だ』
昨夜の周防先生の言葉が頭を過る。
――――――――私、これで終わり?
終わり……終わりってどういう事?
聖神剣で射抜かれても死なないって言ってたけど。
魔酒を飲んだり、万が一、穢れたりでもしたら…
私はどうなるの!?
死んでしまうのかしら……?
自分の置かれている現状が恐ろしくて、
自然と涙が零れ落ちる。
「フッ。女の涙か…。俺にはそんなモノ通用しないぞ?」
「っ!!」
別に涙で媚びてるワケじゃないわよ!
ただ……ただ……う゛っ……ゥッッ……。
自分が悔しくて、情けなくて。怖くて、恐ろしすぎて。
……勝手に流れてるだけよ。