聖女に求婚!?~天使vs悪魔~
Epilogue 婚儀
「レイシー様!!いよいよですね!!」
「あぁ」
小天使がテラスでピョンピョン跳ねている。
目の前の小天使同様、
俺も今日は朝からそわそわしていた。
「そろそろ、神殿より神人様(神界王に仕える者)がお見えになる頃なのですが…」
「そう、慌てるな」
「なっ、何をおっしゃっているのですか!?」
小天使は如何にも憤慨したという顔つきで。
「レイシー様、お妃様にはお会いしたく無いのですか?」
「誰も会いたくないなど、言ってない」
「漸く、今日…お迎え出来るというのに…」
「分かっている」
目の前でため息をつく小天使。
心中は、この小天使同様…
部屋中を駆け回り、飛び跳ねたい心情を
“大天使”という立場ゆえ、
必死で自制しているというのに…。
この小天使と来たら…全く。