聖女に求婚!?~天使vs悪魔~
あんなに無表情だった稔くんが…。
木戸先生…一体、あなたは何をしたの?
稔くんの様子を見ようと近づくと、
ニヤッと不敵な笑みを向けられた。
その笑みの恐怖に…総毛立つ。
その後、カウンセリングは無事に終わった。
私はあの笑顔が頭から離れず、
その後のカウンセリングを全く覚えていない。
どうしたんだろう……私。
引き継ぎの看護師が稔くんを迎えに。
稔くんを引き渡し、私も挨拶をして部屋を出ようとした瞬間、
「あっ、すまない。話がある―――――」
えっ?私!?一体、何の話?
木戸先生は実習生を次の現場に向かわせ、
私にじりじりと近づいて来た。
さっきと同じ……あの笑みを浮かべて。
身体に力が入らない。
足がガクガクと震え出す。
……1歩……また1歩…近づいて来る。
私は恐怖のあまり、後ずさりする事しか出来ない。
すると―――――。