キミの前に夕焼け
「昨日、校門まで会いに来てたやつ……付き合ってるのか?」
「、へ?」
思いもしなかった質問に、キョトンとする。
「いや、天野は真面目でいい生徒だろう?
ああいうチャラチャラした奴と一緒にいるのは、他の先生も心配してるんだよ」
え………。
よく意味が理解できない。
「どういう、意味ですか…?」
「だから…天野がアイツに影響されて、制服を着崩したり校則違反をしたりしないかって事だよ」
なに、それ…。
「…校則違反なんて、してないじゃないですか…」
確かに、颯くんは目立つ。
制服だって、学ランの下にパーカーを着たり少し腰パンをしたりして着崩してる。
でもチャラチャラはしてないし、校則違反だってしてないよ。
「髪を染めたりしてるだろう」
そう言われて、柔らかい茶色の髪を思い出す。