キミの前に夕焼け



「昨日、校門まで会いに来てたやつ……付き合ってるのか?」



「、へ?」



思いもしなかった質問に、キョトンとする。



「いや、天野は真面目でいい生徒だろう?
ああいうチャラチャラした奴と一緒にいるのは、他の先生も心配してるんだよ」




え………。

よく意味が理解できない。




「どういう、意味ですか…?」



「だから…天野がアイツに影響されて、制服を着崩したり校則違反をしたりしないかって事だよ」



なに、それ…。


「…校則違反なんて、してないじゃないですか…」


確かに、颯くんは目立つ。

制服だって、学ランの下にパーカーを着たり少し腰パンをしたりして着崩してる。


でもチャラチャラはしてないし、校則違反だってしてないよ。




「髪を染めたりしてるだろう」



そう言われて、柔らかい茶色の髪を思い出す。



< 201 / 298 >

この作品をシェア

pagetop