キミの前に夕焼け
「そして1番のオススメスポット……屋上です!」
と言ってドアを開けると冷たい風。
「寒っ」
「…これは夏とかに来るべきだな」
寒さにたえられずに、すぐにドアを閉めた。
「じゃあ夏に来よう!」
「ん、案内して」
颯くんが、同じ学校なら良かった。
だけど、違う学校だからこそ感じられる幸せってあると思う。
今、こんなに幸せだから、
あたし達はやっぱり、他校で良かったと思うんだ。
廊下にのびる2人の影を見て、思っていた。