キミの前に夕焼け
「わ…キレイ!」
遊園地の入り口にある、大きなクリスマスツリー。
まだ点灯はしてないけど、それでもデコレーションされたクリスマスツリーはすごく綺麗。
「ここの遊園地来るの、久しぶりかも」
「俺も小学校以来だな」
入り口でマップをもらって、何に乗るかを考える。
「やっぱりジェットコースター?」
「え、桜華ジェットコースター乗れるの?」
「大好き!」
「意外。絶対乗れなそうなのに」
「え、むしろ乗りたい!」
颯くんは、じゃあ行くか!って歩き出した。
マップを見る時に離れてしまった手。
もう一回、繋ぎたいな。
でも、手を繋ぎたいなんて言えない。
何言ってんだ、とか思われたらショックだもん。
「あれ、どうした?」
あたしの様子に気付いて振り返った颯くん。