キミの前に夕焼け
「つーか、水樹とレンレンは何かねえの?」
水樹はいつも俺の話を聞くばかりで、自分の恋の話はしないし。
レンレンはいつも違う女を連れてるけど、恋をしたなんて話は聞いたことがない。
「俺は彼女いるじゃん?」
当たり前のように言ってくるレンレンに、若干イラつく。
このチャラ男のことだから彼女はいるだろうけど。
「今の彼女は誰なわけ?」
「今の、とか俺が遊んでるみたいじゃん〜」
心外だなぁ、なんて笑うレンレンに、実際そうだろ、なんて悪態を吐いた。
「レンレンはもっと学生らしい恋愛をしたほうがいいよね」
呆れ顔の王子、水樹にうんうん、と頷く。