キミの前に夕焼け
卒業しちゃうと思うと、やっぱり寂しい。
こうやってみんなで集まれることも少なくなっちゃうのかな、って悲しくなる。
「まあ、大会までには治すよ」
やっぱり眉を下げて笑う水樹くんに、私は何も言えなくて。
こういうときレンレンはやっぱり大人で、
「当たり前だろ、頑張れ」
なんてサラリと流しながらも、水樹くんにタンパク質とるといいよ、なんてアドバイスをしてあげてる。
それからはいつも通り、みんなでご飯を食べるけど。
無理に笑ってるように見える水樹くんが、どうしても気になる。
……私は運動部じゃないしスポーツもできないから分からないけど、きっと辛いんだろうと思う。
しかももうすぐ3年生で、水樹くんは推薦じゃなくて一般入試らしいから、次の大会で引退で。
……大会には出れるんだよね?
怪我って、どのくらいの怪我なんだろう…。
そして、それを気にしている颯くんも心配だ。
きっと自分のせいだって、自分を責めてる。