キミの前に夕焼け
それから、特に意味のない話をたくさんして。
『わ、もうこんな時間じゃん、そろそろ眠いよな?
こんな時間まで付き合わせてごめん』
慌てて謝る颯くんに、時計を見ればもう日付を越していて。
「ううん、大丈夫だよ」
『…ありがとう』
やっぱり少し元気がない声。
「水樹くんなら、大丈夫だよ。
きっとすぐに治っちゃうよ」
『……』
「颯くんが1番に信じてあげなくてどうするの?」
と、しばらくの沈黙。
……何も知らないくせに、口出しすぎちゃったかもしれない。
少し後悔したけれど、これが私の本心だ。