キミの前に夕焼け
そして体育館から聞こえる声援と、バスケットボールをドリブルする音。
試合中なのかな?
そんな事を考えながら廊下を歩いていると、体育館側の廊下を通りかかったところで不意に呼び止められた。
「あの、すいません!」
誰もいないと思ってたもので、ビクッとしてしまった。
「は、はい!」
「あの…保健室ってどこですか?」
うちの学校の人じゃないな、たぶん。
こんなカッコいい人を知らないはずがない。
整った顔、落ち着いた感じの茶髪に、ユニフォームから見える腕にはしなやかな筋肉。
さらに長身。
バスケっぽいユニフォームを着てるし、バッシュも履いてるから…試合に来てるバスケ部の人かな。
腕を怪我してる…。
「あ、保健室は確か…先生が休みであいてないと思います……すいません」
あ、なぜか謝っちゃった。