キミの前に夕焼け
「で…どうした?」
やだ、お願い…気付かないで。
心はそう叫んでるのに、口から出てきたのは紛れもない本心。
「可愛い、女の子だね…」
「何、ヤキモチ?」
「違っ…ただ、軽いなぁと思って」
違うよ、ヤキモチ。
軽いなんて、そんなこと言いたいわけじゃないのに……!
……だけどあたしのことは、もう好きじゃないの?
「ねぇ、何で泣いてるの」
真剣な瞳であたしを捕らえる颯くんは、きっともう気付いてる。
分かってるんでしょ?