キミの前に夕焼け



「ここだ…」




メールで送られてきた大会の場所に来て、大きな体育館を見上げる。



これって関係者以外立ち入り禁止とかじゃないよね?


なんて躊躇していると、見覚えのあるユニフォームの集団が入ってきた。



「桜華!」



久しぶりのように感じる颯くんに、目を合わせられない。



あの日の事を思い出して緊張する。



思わせぶり、なんかしてない。



だって思わせぶりじゃなくて本心だもん。



目を合わせないあたしに悲しそうな颯くんを見て、ちょっと後悔。




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