キミの前に夕焼け
「やめとけ颯、そんな状態で試合はできない」
コーチらしい人と話す颯くんの目には眼帯。
目の近くを切ったらしい。
「片目で試合するなんて無謀だよ、颯」
「片目で勝てるような相手じゃない」
部員がみんな颯くんを止めるけど
「出してください。勝つから…絶対勝つから!」
頭を下げる颯くん。
いつもあたしと笑ってる颯くんとは別人みたいで…。
「…絶対、勝てよ」
コーチの言葉で颯くんはバスケコートに戻った。