キミの前に夕焼け



「ねぇ、もしかして天野桜華ちゃん?」



急に話しかけられて振り向くと、そこにいたのは前に颯くんと歩いていた女の子。




「そう、ですけど…」



「わぁ、やっぱり!颯の好きな人だ。この前颯と歩いてたの、誤解させちゃったかなぁって…」



この人、女バスの人かな?


そんなあたしにお構いなくその子は続ける。



「颯さ、ダンク苦手だったんだよ。でも好きな人にダンク見せたいって言うから、部活後まで必死に練習してたんだよ~」


そして前にダンクがカッコいい、って話をしたのを思い出す。



ダンク苦手だったの?


どうしよう、嬉しすぎる…。



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