キミの前に夕焼け



「じゃあ、そこの水道でちょっと洗ってください」



そして、まだ濡れてる腕をタオルで優しく拭いた。


距離が近くて、制汗剤の匂いと、少し汗の匂いがして。


緊張する…。



「あ、ごめん…タオル汚しちゃったから洗って…って、もう会えないか。弁償します」



財布体育館にあるんで、って言われて慌てて断った。



「いいです!安いし…」




もっと可愛いタオルにすればよかったな…。


なんて思ってしまった。



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