横で眠る「あなた」【未完】
第18章
俊之先輩を駅まで送り、そのついでに、夕ご飯と朝食の買い物をしてきた。

夕飯はチャーハンが良いという男性陣のお子様味覚に合わせ、チャーハンを作った。そして、サラダとスープ。
これだけ、あればそれなりに見栄えはした。

順番にお風呂に入り、恵子は移動とご飯作りで疲れたとサッサと眠りに行った。
奏先輩は、しばらく一緒に話していたけど、部屋で本を読むと言って引き上げた。

2人だけになってしまって、ちょっとだけ緊張してしまっていたら、すぐ横に理先輩がいた。ちょっとの緊張から思いっきりの緊張に変わってしまった。
胸の鼓動が激しい。どうしよう。
聞かれるんじゃない?
そんな事が頭の中を、駆け巡る。

ふと、気づいたら理先輩の顔が、私の顔の物凄い近いところまで、迫っている。
理先輩が呟く「逃げないで。」私は、もうわけがわからず「え?」と言っているうちに、キスをされた。
唇が触れるような優しいキス。
何度も何度も、してくれた

そして、「本当は、もっと、色々したいけど、まだきみの準備ができてないからね。我慢する。」と言った。

私は、ぼーっとする頭で、私の準備?と考えていた。
そんな私の様子をみて、理先輩は、「急ぐ必要はないよ。心が追い付けば大丈夫だからね。」と言った。

この頃の私には、何もわからなかった言葉だった。
でも、これは理先輩の優しさだったと今になると良くわかる。


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