横で眠る「あなた」【未完】
第36章
私と恵子も、中等部も卒業することになった。
思えば、理先輩とつきあい始めて、1年ということにもなる。

1年前は、理先輩の姿は、見納めと思って在校生の席に座っていた。
奏先輩も、理先輩も、式はさすがに目立つから出られないけど、後夜祭には参加すると言ってくれた。

理先輩と私にとっては、「思い出の後夜祭」になっている卒業式の後夜祭だ。


私たちの学年は、例年と比べて外部の学校への進学組が多かった。
その為か色んな場所から、すすり泣きが聞こえるという私たちの学校の中等部の卒業式としては、珍しい光景の卒業式だった。

そんな私たちの後夜祭は、例年になく盛り上げりをみせ、先生から、数度となく後夜祭の終わりを告げる放送を入れられる始末だった。

学校から駅に戻って来て、すでにどこかに行こうと時間じゃなかったし、体力もなかった。
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