横で眠る「あなた」【未完】
第4章
恵子は、毎日のように奏先輩とあなたに会いに行こうと誘うようになった。
あまりに頻繁に誘うから、ある日聞いてみた。
「恵子は、どっちかの先輩が好きの?」
そうしたら、あまりにも大きな声で笑いだした。
そして、こう言った。
「どっちの先輩もそういう対象じゃないよ。奏先輩は小学校の時から知ってて、何でも相談できるお兄ちゃん。理(おさむ)先輩は奏先輩の親友だからね。信用してるって感じかな?」
奏先輩が、お兄ちゃんって、スゴイ感覚!って思ったけど。
奏先輩が好きなら、体育館に奏先輩を応援しに行ったり、プレゼント渡したりアピールしてるはずだもんね。
恵子を見てると、そんな事は全くしてないもんね。
理先輩の事を信用してるというのは、良くわからないけど。
「でも、恵子。毎日会いに行くのは、先輩たちに、いくらなんでも迷惑なんじゃない?」
そう言うと恵子は、ちょとニヤっと悪く笑った。
私たちの学校は、中学3年生の時に卒業制作を作り上げることになっていた。
それは、先輩たちも例外ではなく、卒業制作にこの時期は入っていた。
一人で作ってもいいし、グループで作っても良いとなっている為、先輩たちはグループで木工制作に励んでいた。
木の車を作るというのが、目標だった。
丸太から、形を作りあげるというものだった。
先輩たちが、作業している技術室の横に工芸室というのがあった。
その工芸室では、染色や織物の基礎を学んでいた。
その工芸室で、課題をやりながらだったら、そう迷惑にならないんじゃないかと恵子は言うのだ。
そうかも、しれないけど。
「毎日会いに行く理由になってないよ?恵子」と言うと。
「もっと、奏先輩たちと仲良くなって欲しいんだ。ダメかな?」と言う恵子。
そういう恵子の気持ちがとっても嬉しかった。
私には、恵子に紹介できる親しい友人がいないことが、寂しかったけど。
恵子の気持ちは本当に嬉しかった。
そして、私と恵子は、毎日のように工芸室に通うことになった。
工芸の先生は、気さくな先生で、作業に疲れた先輩たちにお茶を入れてくれることもあった。
そんなこともあって、先輩たちと話す時間は思ったよりもあった。
しかも、先輩たちは下校になって帰ろうとすると、自分たちも帰るからと近くの駅まで必ず一緒に帰ってくれた。
こんな日々が、卒業までの短いけれど楽しい時間だった。
あまりに頻繁に誘うから、ある日聞いてみた。
「恵子は、どっちかの先輩が好きの?」
そうしたら、あまりにも大きな声で笑いだした。
そして、こう言った。
「どっちの先輩もそういう対象じゃないよ。奏先輩は小学校の時から知ってて、何でも相談できるお兄ちゃん。理(おさむ)先輩は奏先輩の親友だからね。信用してるって感じかな?」
奏先輩が、お兄ちゃんって、スゴイ感覚!って思ったけど。
奏先輩が好きなら、体育館に奏先輩を応援しに行ったり、プレゼント渡したりアピールしてるはずだもんね。
恵子を見てると、そんな事は全くしてないもんね。
理先輩の事を信用してるというのは、良くわからないけど。
「でも、恵子。毎日会いに行くのは、先輩たちに、いくらなんでも迷惑なんじゃない?」
そう言うと恵子は、ちょとニヤっと悪く笑った。
私たちの学校は、中学3年生の時に卒業制作を作り上げることになっていた。
それは、先輩たちも例外ではなく、卒業制作にこの時期は入っていた。
一人で作ってもいいし、グループで作っても良いとなっている為、先輩たちはグループで木工制作に励んでいた。
木の車を作るというのが、目標だった。
丸太から、形を作りあげるというものだった。
先輩たちが、作業している技術室の横に工芸室というのがあった。
その工芸室では、染色や織物の基礎を学んでいた。
その工芸室で、課題をやりながらだったら、そう迷惑にならないんじゃないかと恵子は言うのだ。
そうかも、しれないけど。
「毎日会いに行く理由になってないよ?恵子」と言うと。
「もっと、奏先輩たちと仲良くなって欲しいんだ。ダメかな?」と言う恵子。
そういう恵子の気持ちがとっても嬉しかった。
私には、恵子に紹介できる親しい友人がいないことが、寂しかったけど。
恵子の気持ちは本当に嬉しかった。
そして、私と恵子は、毎日のように工芸室に通うことになった。
工芸の先生は、気さくな先生で、作業に疲れた先輩たちにお茶を入れてくれることもあった。
そんなこともあって、先輩たちと話す時間は思ったよりもあった。
しかも、先輩たちは下校になって帰ろうとすると、自分たちも帰るからと近くの駅まで必ず一緒に帰ってくれた。
こんな日々が、卒業までの短いけれど楽しい時間だった。