牙龍−元姫−
「俺も〜」
白金に続く藍色。
砕けたの棒つきキャンディの変わりに、新しく取り出したキャンディを加えている。
だらけた口調が気に入らんがその色気には完敗ならぬ乾杯じゃ。
そしてワイシャツのボタンは第1ボタンまで締めなさい。それではただの歩く18禁じゃ…!
「…ふうん?嘘っぽいよね、蒼。その場しのぎ?」
「庵く〜ん?何言っちゃってんの。聞き捨てならねえな〜」
白金は疑いの眼差しを向けるが、からかいを含んだ目で笑っているため藍色をからかっているだけだと分かった。
藍色はまるで“侵害だ”と云わんばかりに嘆かわしい顔をし、首をゆっくり振る。
からかう白金に藍色は――――――――‥
「――――俺は響子だけにしか、興味ねえよ?」
恰もそう返ってくるのが分かっていたかのように白金は微笑した。
やけに艶のある声にクラリとキタ。
なんじゃ…藍色の少年よ。
そんな瞳も出来るのか。第一印象からずっと冷めた奴じゃとばかり思っとったわい。
己の気持ちを晒け出すことを嫌いそうな奴じゃと思ったんだがのぅ――――――勘違いかね?煙草と言い、これと言い。