牙龍−元姫−



「いらっしゃいませ、お嬢様方!愛にゃんってお呼び下さぁい!」

「「「愛にゃーん!」」」





嵐のようにやってきたお馴染み、ツンデレ担当メイドの愛さん。



熱気に歯車が掛かりさらに熱気が増す。





「皆が来てくれたからって愛にゃん………ぜ、全然嬉しくないんだからねっ!」

「萌え萌えフィーバー!」

「ふん。悪くない」

「愛にゃん萌えー」





かなり盛り上がる4人。



変なゲームまでやりだした。いま店に平然と居るけどここがメイド喫茶なんだと改めて実感した。



私は橘さんを誤解していたのかもしれない。人は見掛けに寄らないんだね…。



トリオは“そっちのネタ”になるとテンションが一気に変貌。



私が言えることはただひとつ。





「…お姉ちゃんまだこのメイド喫茶で働いてたんだね」

「…給料がいいんだよ」

「…どんまい、真菜美」





メイド喫茶【らぶりん】



真っピンクの外観は入りづらく、来るのは常連客と物好きの新規のみ。


そんなメイド喫茶【らぶりん】の給料の良さに目が眩んだ姉はアルバイトとして雇って貰っている。
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