牙龍−元姫−





「……はぁ、」





息をつく。



ぐるぐるループする疑問。疑問が疑問を作りエンドレスな考えが出来上がる。



いまの私は里桜が一番大切、そうハッキリ言える事は確かだけど。



だけど前の私なら?そう考えると自分が情けなくなる。きっと里桜だと即答出来なかったから。



結局私は卑怯だ…
いつも選ぶのは楽な道。



皆は離れて行ったけど、それでも里桜が私を必要としてくれたから安心出来た。
里桜が私の"居場所"だと思った。



里桜はそんな私をどう思っているんだろう?都合の良いヤツだと言われても仕方ないと思う。
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