ルーズリーフ



・・・・・・いた



私の家の前で

缶コーヒーを飲みながら

待っている彼が



「・・・先輩」



「あ、もう帰って来たんだ?

 クリスマスだから、もちっと

 出かけてると思ったなぁ」



大人な微笑みで私を見る



「・・・何で、

 連絡くれなかったんですか?」



すぐに連絡してくれたら

先輩を待たせずに済んだのに



「家族と・・・っつーか

 あのシスコン弟君と楽しんでたら

 邪魔になるなって思って・・・」



「・・・やっぱり先輩はバカです」



先輩の手を握ると

氷のように冷たかった



「・・・何時間ここにいたんですか」



「バイト終わって用事済ませて

 それからだから・・・1時間くらい?」



「何で、教えてくれなかったんですか

 バイトがあるなら、今日は

 休んでも良かったのに・・・」



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