ルーズリーフ
「・・・もしかしてろこな、
達樹のこと知らないの?
サッカー部の期待の新人。
爽やか系男子で、みんな
アイツのこと好きだと思ってた」
ここに知らない奴がいるなんて・・・
と呟きながら、
希海は読みかけの本に視線を戻す
「達樹、くん・・・」
確かに、
カッコいい人だと思ったけど
こんな学校なら、
朝礼の時と、部活の時以外
逢わないもんなぁ・・・
「・・・って、何で希海
あの人のこと知ってるの?」
希海は基本、
朝礼中寝てる。
部活も、
逢ってるなら私も知ってるはずだし
「けっこう、人気らしいよ?
女の子が話してたし。
私、なんだかんだ言って
アイツと同じ中学だったし?」