ルーズリーフ

帰り道

☆達樹side



「一緒に帰る・・・」



「あー、よかったなー

 俺もろこなちゃんと帰りたかった」



俺の独り言に対して

佑介がそう返した



「・・・お前も、ろこなさんが

 好きなのか?」



「俺はお前と違って『ちゃん』って

 呼んでるもんねー!

 お前より上だしねー!」



・・・ムカつく



「俺だって、

 ・・・呼べるに決まってるだろ」



意地になって、

佑介に言う



「まぁ、頑張れば?

 俺、次の大会までに

 告るつもりだからよろしく」



「・・・は?」



「黙っとくのはフェアじゃねえし

 俺も、マジだからゆずらねえよ?」



そう言って帰っていく佑介



俺はその後ろ姿を見ながら

ろこなさんを待った―。
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