ルーズリーフ



ベンチで待ってると、

10分くらいしてから

佑介君が制服姿で出てきた



「・・・着替えたの?」



「あー・・・うん。

 だって臭いっしょ?汗」



自分で匂いを嗅いでいる佑介君



「全然。頑張ってる証拠だし」



「・・・うわぁ、

 やばい!ちょっと待って!

 今俺の顔見ないで!」



両手で顔を隠している佑介君

その顔は、少し赤くなっていた



「・・・あのさ、明日の試合・・・」



「うん?」



「俺を見てて」



「・・・・・・え?」



「ろこなちゃんが達樹見てるのは

 俺でもわかる。

 けどさ、もし俺が・・・」



一呼吸おいてから顔を見る佑介君



「もし俺が、達樹より

 多くのシュート入れたら・・・

 俺と付き合ってほしい」



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