ルーズリーフ
弟が言う言葉を無視して
先輩を引き連れて学校に行く
「先輩が面倒なこと言うから・・・」
「え?本当のことじゃん」
「そう思ってるのは
先輩だけですからね・・・」
ため息をしながら寒い道を歩く
「寒いのか?」
「・・・いえ、大丈夫です」
小さく首を振り
足を進める
すると、先輩が私の手を
握ってきた
「・・・なんですか?」
「素直じゃないな」
そう言って握られる手
・・・好きになるはずない
そう言い聞かせていた心が、
少しずつ揺らいでいく
「・・・素直じゃなくて結構です」