獣は禁断の果実を蝕むのか。

「でも、どうして社長が関係あるんですか?」

「妻の浮気は九重家の体裁が悪いでしょ?だから、女の子なら浮気にはならない。案外いいものよ?」


ほほ笑んだ顔。


その優しさは分かるけど。


言葉の意味は理解できない。


なのに、近づく室長の唇。


もう、どうして毎日こればっかり!!!


泣きそうになった瞬間


「まともに仕事ができない人間が、お楽しみは早いのではないですか?」


その冷たい声。


慌ててソファから起き上がった。


「専務、いい加減にしてくれません?」


イヤミを言ったのは室長。

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