獣は禁断の果実を蝕むのか。
「そんな恥ずかしい声を九重部長にも聞かせたんですね。」
耳元にかかる囁きは、いつまでも冷たいまま。
なのに、その声は、体の奥からキュンとうずかせてしまうような、冷たいのに甘くて優しいけど。
どこか怖いくらい余裕のないものだった。
専務は白いふくらみに顔をうずめるかのように、胸の一番先端を唇で含むと
ちゅっ…
いやらしい音が、専務室に響き渡る。
「んっ………」
跳ね上がる私の体。
サッと私のひざを専務の大きな手でつかまえる。
大きく開かされた太ももを熱く滑った舌先が、いやらしくくねりながら這いずり回る。
そのたびに、ビクン、ビクンと小さく跳ね上がるつま先。
味わったことのない快感に、頭の芯まで酔いしれそうな感覚なのに。
ズキッと太ももの内側に鈍い痛みが走った。