獣は禁断の果実を蝕むのか。
「ちょっと!!」
振り払いたくても、しっかりと手をつかまれて。
歩くスピードは速いし。
半ばムリヤリに連れてこられた第4会議室。
「ここですか?」
一体、何がトラップなわけ?
辺りを見回しても、普通の使われていない会議室ってだけ。
「人目があっても…楽しそうだけど。熱烈なのは、こういう所の方がいいだろう?」
そう言いながら、私の耳元から髪をかき上げた。
「……え?」
まさか…