獣は禁断の果実を蝕むのか。
ファッション雑誌から抜け出てきたような美人。
想像とはかけ離れていて。
思わずポーッと見とれてしまった。
「はい。至らないところもあるとは思いますが、よろしくお願いします。」
ニッコリと皆瀬さんが笑った。
「堅苦しいことは抜きよ。こちらこそ、よろしくね?」
わざわざ目の前まで来てくれて、ポーッとなった私の手をギュッと握りしめてくれた。
なんか、秘書室っていうから。
女の職場って感じで。
もっと、ギスギスしていると思っていたのに。
室長は美人で優しいし。
なんか、フレンドリーって感じ。
変わっているって、このことなのかな?