獣は禁断の果実を蝕むのか。



「社員とのスキンシップ。」

「スキンシップじゃなくて、セクハラって言うんです!!」


「イケメンにやられたら、悪い気しないだろう?」

「人によって、イケメンの基準は違います。」


「結構、他の女の子は喜ぶけど?」

「おかしいんじゃないですか!?それに、例え好きな人とだって、こんな公共の場でそういうことって絶対にナシです!!」


「へえ~、見た目と違って、随分とお堅いんだね。梓悸の周りにいるから、てっきりそういう子かと思ったけど…」


少し驚いたように眉をゆがめた。


マズイ…


もしかして、専務の好みって軽い女?


だから常務が、カラダって武器があるとか言ったんだ。


どうしよう?


やっぱり、この人の前でも専務好みを装った方がいいよね?
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