結婚できるの?
「もし千香が来なかったら、どうするの?」


訊ねる亜里沙は、千香が来ないことを望んでいた。


「来なかったら、俺も三人で話すのは諦めるよ」

「そうだよね。来なかったら無理だもんね」

「うん」


陽太は短い相槌を打ち、残りのコーヒーを飲み干した。


「陽太は本当に千香が好きなんだね……」


分かっていたことだけど、亜里沙は改めて痛感していた。
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