結婚できるの?
明日は仕事だし、もう寝よう。

亜里沙は缶ビールを持って立ち上がり、残っていた中身をキッチンの流しに捨てた。

孤独と惨めさを吹き飛ばすように、水道の蛇口を捻って勢い良く水を流す。

食べ終えた食器を洗い、片付ける。

てきぱきと動いたら、荒んだ気持ちが少しだけ立ち直ってきた。

頑張らなくちゃ……春からは、ダンスのインストラクターもやらせてもらえるんだから……。

しばらく恋愛のことなど考えず、仕事や目標に向けて集中しなくちゃ……。

亜里沙は心の中で、自分自身を叱咤激励した。
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