結婚できるの?
本当にキス……されたの……?

それとも錯覚?

ううん、錯覚なんかじゃない。

亜里沙は小指の先を唇に当てながら唖然としていた。

毅の気持ちが全然わからない。

酔ったはずみの軽い行動?

ホームで手を振っていた、あの無邪気な笑顔は何?

不思議と怒りはなかったけれど、疑問や動揺がグルグルして、眠気なんか吹っ飛んでいた。
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