史上最悪!?な常務と
・ ナンパについて
「ちょっとお、カナタは?」
「……」
「早くつないでよ?」
「……」
そしてアタシは今日も秘書課にかかってきた電話の相手。
受話器を持つ手を震わせながら耐える。
顔をあげ、
周りを見ると相変わらずの3人が見える。
…魔窟。
こういう電話がかかってきても
もう驚くこともなくなった。
ただ、嵯峨野常務に言われたとおり
取り次ぐこともせず、
冷静にどうにか自分で話を切り上げようとしている。