史上最悪!?な常務と
「…早く広間へ行かれるといいですよ?」
「あっ!」
そうだった、これで終わりじゃなかったんだ。
300万に気を取られてしまった。
「スミマセン、お忙しい中、
ありがとうございました!」
アタシはペコリと頭を下げて、控室の扉へと向う。
そして大きな重いドアを開けて廊下へと出てみるけど…。
えーっと、
今からどうしたらいいんだ?
塩屋室長は帰ったのかな?
まだどこかにいる?
下手に動くとまた失敗しそうだからとりあえず彼を探そう。
でも頭の中を300万の数字がちらついてどうにか汚さないように、
と気遣ってなかなか上手く歩けない。
着物なんて着てないから苦しいやら、
歩きにくいやら。
おまけに300万っ!