史上最悪!?な常務と


「…早く広間へ行かれるといいですよ?」


「あっ!」



そうだった、これで終わりじゃなかったんだ。

300万に気を取られてしまった。



「スミマセン、お忙しい中、
ありがとうございました!」


アタシはペコリと頭を下げて、控室の扉へと向う。



そして大きな重いドアを開けて廊下へと出てみるけど…。


えーっと、
今からどうしたらいいんだ?


塩屋室長は帰ったのかな?

まだどこかにいる?


下手に動くとまた失敗しそうだからとりあえず彼を探そう。


でも頭の中を300万の数字がちらついてどうにか汚さないように、
と気遣ってなかなか上手く歩けない。


着物なんて着てないから苦しいやら、
歩きにくいやら。

おまけに300万っ!


< 168 / 493 >

この作品をシェア

pagetop