史上最悪!?な常務と
そのときちょうど部屋のドアが開いた。
顔を上げてドアの方を見ると…常務。
今はややこしいから何事もなくそのまま通りすぎてくださいよ…。
着物のことはあとで聞きますから…。
「おはようございますー」
「おはようございます!」
甲高い声の向島さんと墨染さん。
ふたりは挨拶しながら慌ててアタシの側から離れ、
自分の席に戻る。
「…おはようございます」
少し離れたところから島津さんの声。
ふう、解放された、
そう思って思わずため息が漏れる。
「おはようございま…」
今度はアタシがそこまで言いかけた時。
「あの着物、オマエが持っておけ」
え?