史上最悪!?な常務と

常務はふたりを無視して常務室のドアノブに手をかける。


「待って下さい!
あんな高価なもの、いただけませんっ!」


「高価?」


アタシの声に常務は振り向く。



「ねぇ、ねぇ。
パーティーでなにが?」


「ちゃんと説明してよ」


向島さん、墨染さん、
常務に無視されたからか、今度はアタシに面倒なことを聞いてくる。


そんなの相手してられない。


「聞いたんですよ!
着付けしてくれた女性が高価なものだって言ってたんです!」



「俺が持ってたって仕方ないだろう!」


常務とアタシはだんだんと言い合いのようになっていく。


「だからってそんなの、
…300万って聞いたんですよっ!」


「え?300万?」
「なにそれ?」


うるさい!
向島さんと墨染さんは黙ってて。


そしてさすがに300万と聞いて島津さんもぴくっと反応する。

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