史上最悪!?な常務と
「…?」
「もし、如月産業の御令嬢様との縁談を受けたくないのでしたら…」
一瞬、なんのことだ?
と思った。
…そして思い出す。
それくらいにどうでもいいことだった。
それは父親の嫌なところ。
仕事以外の、
息子の、
俺の、
感情的なこともコントロールしようとした。
自分の力でなく、
息子である俺を使って取引先の令嬢と結婚させ、
会社を繁栄させようとしたのだ。
100歩譲って表向きは父親の言いなりで仕事をきちんとこなすとしても、
でも感情的なことまでは言うこと聞きたくなかった。
人間の感情までコントロールするような、
そこまで父親の言うことを聞く気はなかった。
だからこれみよがしにいろんな女性と付き合ってもみた。